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2007年8月19日 (日)

HiFi Audio in SSB考(其の...何番か忘れた)

Mic_amp 音づくりにしても何にしても、何かを目指して頑張っているからには明確な目標なり、基準が必要です。
特に、SSBに於ける音創りという観点からすると、目標は、やはり『肉声』になります。
そう、肉声にどれだけ近づけられるかが、最大にして最難関の技術課題なんですね。 当たり前ですが。

このブログでは、これまでに『スッピン』、『お化粧』の記事を書いてきましたが、結論からすると3kHzの帯域制限下で肉声に近い音を実現しようとするならば、何らかの補正が必要です。
無線機内のアンプが、事実として理想アンプでない以上、当然です。  つまり、
■周波数特性は歪み
■位相は崩れ
■リニアリティは保てず
■ディストーションは発生する
訳ですから、これらを対策出来ない以上、スッピンでの音質には限界があります。 これらが優れた無線機は、自作、メーカー製に限らず素晴らしい音がするでしょう。

また、これに加えて、SSBの場合、音声スペクトラムのバランスが崩れるため、これを補正するためのイコライジングテクニックが必要になります。
これは以外と理解されていないことかも知れませんが、仮に理想アンプがあり、上記に挙げた課題が全て解決されたとしても、どうにもならない問題です。
簡単に言うと、音声を3kHzでちょん切ると、高域成分がカットされた分、相対的に低域が勝ってしまうため、音がこもって綺麗に聞こえなくなるということです。
『スッピン接続』の限界はここにあります。

実は、音づくりのリファレンスのため、幾つかサンプルファイルを作ってみたので、興味のある方は下記読み進み下さい。
まず、コンデンサマイクでフルレンジ周波数を収録したときの音。 お気に入りのNTKのTAKAバーションで収録しました。 これ(14sec)→ 「full_range.mp3」をダウンロード その周波数特性が下図です。 

Original_takafull_range_2

使用したマイクの特性のせいもあり3.5kHz付近のフォルマントが少し強調されていますが、大方の男性の場合、このあたりに山があります。
これがSSBで送受信出来ないのが残念! 4kHzとは言わずともせめて、3.8kHzの帯域を使用できれば、かなりリアリティのある音を表現できるんだけどなあ....。
電波法上はAMに6kHz認めているんだから、SSBの場合は、4kHz使っても良いと思うのは自分だけ?)

さて、これからが面白いところ。 このフルレンジの音声を、3kHz帯域で聞くとどのように聞こえるか?
無線機を通すと音質が劣化するので、上記のオリジナルの音をソフトウエアによるフィルタリング処理を行い、3kHzでちょん切ってみました。
つまり、3kHz以下の音声はそのままで、上の領域のみをソフトで急峻にカットしたときの音です。 先ずは聞いてみて下さい。 →これ(14sec) 「3khz_filtered.mp3」をダウンロード その時の周波数特性が下図。

Soft_filtered_ssb_taka

音がこもって聞こえ、明瞭度が悪くなっています。 しかし、仮に忠実なアンプを使ったとしてもSSB本来の音は、『これ以上でも、これ以下でもない』と言えます。
従ってこの事実を踏まえて、イコライジングというものを考えないと駄目だ、というのが小生のかねてからの考えなんですね。 

ところで、幸いなことに(?)無線機のAF周波数特性は、一般的に低域側のゲイン低下が大きく低音部が抑えられるため、結果的に音のバランスが良くなる方向にあるのも事実です。 ただ、最近は無線機の周波数特性も向上していますし、本件はあくまでも送信機側で対処するべき課題かと考えています。

さてさて、この『忠実な3kHz内の音』を素材にして、どこをどう持ち上げたり、下げたりすると、オリジナルの肉声に近い音に聞こえるか?
ある意味、耳の錯覚を利用する面もあり、なかなか奥が深く難しいんですが、そこが楽しい所なんですね~。

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