« 自作マイクアンプへの挑戦(其の参) | トップページ | 自作マイクアンプへの挑戦(其の伍) »

2008年6月 7日 (土)

自作マイクアンプへの挑戦(其の四)

Dms02とりあえず完成しました。
この春、作ったDMSでの経験があったので、オペアンプ周辺の回路にも悩むことなく順調に作業が進みました。ただ、やはり最大の難関はカップリングコンデンサでした。
こればかりは、自分の耳を頼りに選んで行くしかありませんから。

昇圧トランスを出た信号は、2SK170に入り、ソースフォロワーで取り出されます。
そこに初段のカップリングコンデンサが入っています。

オリジナルの回路では、マロニーちゃん、あ、もとい。 マロリーの4.4μFが使われていたのですが、これの妥当性検証から始めました。
幾ら定評のあるコンデンサでも、自分の耳に合うとは限りませんからね。

さて、実際に聞いてみるとマロリーは、まったり系でした。 ふくよかで角が取れている音質は決して悪くはないんですが、音の輪郭がぼやけて聞こえます。 手持ちのコンデンサに付け替え、一つ一つ音を収録し、ヘッドフォンで評価を行う。結果、一番、バランスが良く聞こえていたビタミンQを採用することにしました。
予想に反して、ビタミンQでの音は、繊細で輪郭がハッキリしていました (今までのイメージと違う聞こえ方をしていました)。
最初は、0.22μ一つで評価していたんですが、これを二個使いにしたら『大化け!』。 低域のふくよかさと中高域の明瞭度がバランスするようになりました。
(以前、300Bを使った真空管アンプで使っていた部品なので、程良くエージングされていたせいもあるのかな?) 
写真、前面にある黒い筒状コンデンサがそれです。

このコンデンサを通った信号は、オペアンプで増幅されます。 あ、因みにオペアンプの増幅度は固定(24倍)としました。
帰還抵抗をボリュームにして、増幅度を変える手もあったんですが、帰還量を変えるよりは、オペアンプへの正相入力をボリュームで可変した方がスジが良いと考え、上記カップリングコンデンサの出力をボリュームで受け、ゲイン調整した後、オペアンプへ入れるようにしました。

オペアンプは、いつもの通りICソケットにし、容易に付け替えが出来るようにしましたが、最終的には、OPA637を使うことにしました。
やはりこのオペアンプは別格です。 高価ですが、それ相応の音で鳴ってくれます。 中高域に伸びと艶があり、更には迫力のある音がします。
今回も、手持ちのオペアンプを何種類か差し替えて聞いてみましたが、予想通りOPA637は、ダントツだったので迷わず採用となりました。

さて、このオペアンプの後段には、2SK170を使ったバッファを入れる予定だったんですが、思いのほかOPA637に馬力があったので、今回は取りやめました。
回路の定石からすれば増幅段の後にはバッファ、ということになるんでしょうが、実際に聴いてみると、バッファ無しでも『腰くだけ』の音にはなっていないので、バッファ無しでゆくことにしました。

というわけでオペアンプを出た信号は、バッファを経ずFT DX 9000DのA/Dコンバータへ注入される事になりますが、その途中でも又々、カップリングコンデンサが使われます。
DX9000D側のインピーダンスが思いのほか小さい為、ここには(不本意ながら)100μFを使うことに。 できれば20μ程度に抑えたいんですが、f特を考えると100μが必要なんです。
ここでも、また色々なコンデンサを付け替えて音を評価した結果、Museの無極性が一番いい音で鳴ってくれたので、それを採用することに。(写真中央部に写っている緑色のやつです)

で、ここまで苦労した結果、ちゃんとしたアンプに仕上がったのか? と思われる諸兄もおられるかと思いますので、一応サンプルを収録してみました。 興味のある方は下記のファイルをどうぞ。 マイクにNTK(TAKA改造品)を使用したときの音です。(収録時間は両ファイルとも約23秒)

■Sample 1: 

「sample_1.mp3」をダウンロード

■Sample 2: 

「sample_2.mp3」をダウンロード

どうです? 
因みに何れか一方が、自作マイク(便宜上、DMS-02と呼びます)の音であり、もう一つが小生のリファレンスである、Voice Master Pro(VMP)の音です。
(VMPの音は、通常使用している状態と同じにしてLow Cut Filterを65Hzに設定しています) VMPは、定価10万円を越えるマイクアンプですが、かたやDMS-02は、その1/3以下のコストで今回製作しています。

さて、当ブログの読者はどちらの音がお好みでしょうか? そもそもDMS-02は、小生の好みでマッチングされたアンプなので、贔屓目はあるものの、それを差し引いてもまずまずの出来かと思っています。 (何れのファイルがDMS-02かは、近日中に発表します)

エージングを始めたばかりなので、あと一ヶ月も使い込めば音に深みも増してくるかと期待してます。 

|

« 自作マイクアンプへの挑戦(其の参) | トップページ | 自作マイクアンプへの挑戦(其の伍) »

HiFi Audio in SSB、音関連」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
完成早かったですね。カップリングコンデンサーの2個使いというのは考えませんでした。
1個の場合と多分違いますよね?基本的にはカットオフは容量の通りなんでしょうけど、中~高域の出方が1個よりも自然になりそうな気がします。
音声ファイルは上がDMS02で下がVMPかな?難しいのですが、上の方は637の匂いheart04がするんです。

投稿: JI1ANI 福井 | 2008年6月 8日 (日) 13時50分

>基本的にはカットオフは容量の通りなんでしょうけど、中~高域の出方が1個よりも自然になりそうな気がします。

今回は、0.22μを2個使いにしただけですから容量増加分は、たったの0.22μFです。 それがまるで1μF以上のものを追加したときのような変化がありましたので驚きました。 これに味をしめカップリングコンデンサのブレンドもやってみることにしました。(6/9付け記事参照)

>音声ファイルは上がDMS02で下がVMPかな?難しいのですが、上の方は637の匂いがするんです。
ふふふ...。 正解は別途ご連絡します。

投稿: JA1BBP 早坂 | 2008年6月 9日 (月) 06時28分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209564/41457540

この記事へのトラックバック一覧です: 自作マイクアンプへの挑戦(其の四):

« 自作マイクアンプへの挑戦(其の参) | トップページ | 自作マイクアンプへの挑戦(其の伍) »