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2009年6月25日 (木)

噂の『1,000円マイク』 CM-2000を斬る (其の弐)

Cm2000_4_2 無慈悲(?)に1,000円マイクを斬るシリーズ。
今回は、このギラギラした音調のマイクが何故、無線で使うと良好に聞こえるのかという考察です。

兎に角、f特が開示されていないので先ずは測定してみることにしました。
”測定”と言っても計測用マイク、基準信号を使った正式なものではありません。 シェークスピアを朗読したときのスペクトラムを、f特が明らかになっているマイクと相対比較する方法です。
以前は、マイクの前にスピーカーをセットして、ホワイトノイズを流して...などとやったこともありますが、どうもそこまで気合いが入らなかったので、今回は思いっきり手抜きですHi。
とはいえ、マイク同志の相対比較によりCM-2000の周波数特性が類推できる有効な手立てだと思っています。

さて、今回リファレンスに使ったのは、先日当Blogで紹介したテレフンケンのM80。 低域のゲインが控え目ですが高域のゲインが高いので、聴感上の傾向がCM-2000と似ている為、比較対象には好適かと。 メーカーが公表しているM80のf特を再掲します。

M80_f_5

次に両マイクの特性を比較した結果がこれです。ピンクがM80で、青が1,000円マイクCM-2000でです。

Cm2000_vs_m80_1


以下、SSBで使用される100~3,000Hzの領域に限定して考察すると、

1.低域:一目瞭然、100~800HzのゲインがM80よりも全般的に低い。 
      特に100~300Hzの領域のゲインが小さい。 この領域、メーカー公表のチャートをみるとM80は、かなり左肩下がりになっているが、CM-2000はそれよりも更にゲインが小さい。 (オンマイク気味に使えば近接効果により、低域のゲイン不足は多少補えるかな)
2.中域:ほぼフラット。
      M80では300~1,800Hzは殆どフラットな特性を持った領域。 それを基準にすると800~1,800Hzの領域では両マイクに差異は無いのでほぼフラットと言える。
3.高域:ハイ上がり。
      M80の場合は中域に比べ3kHz付近が5dBほど持ち上がっているが、CM-2000も同等のゲインを持っている。

以上、相対比較からCM-2000の特徴を簡単に纏めると、『中域のフラットさは保たれているが、低域の垂れが大きく、高域が持ち上がっているマイク』となります。
そしてこれが結果的にSSB機との相性を良くしている要因なのだと考えられます。 何故か?             
(1)まず、800~1,800Hzの中域がフラットな特性であるということがポイント。 殆どのSSB機のマイクアンプを含めたAF段は、概ねこの領域だけはフラットさが保たれているので、使用するマイクの特性がフラットだと、中域の成分が素直に伝送されることになります。         

(2)次に低域。 これまで何度も書いていますが、SSBは、本来存在する3kHz以上の領域をバッサリとカットして伝送しているので、その音を聞くと、こもった切れのない音に聞こえます。  そのため低域を抜いてやらないとバランスのとれた音がしません。 イコライザでゲイン調整が出来ない場合は、低域のゲインが小さいマイクを使う他はなく、其の意味でM80や、CM-2000の『素の特性』がマッチします。            

(3)最後に高域。 殆どのメーカー製SSB機のAF特性は所謂、蒲鉾形です。 特に2kHz~3kHzの領域におけるゲインの垂れが大きいため、それを補正してやらないと高域の抜けが悪くなります。 其の意味で中域に対して5dBくらい持ち上がっているCM-2000の特性は好都合です。
 
よくバスドラム用のマイクがSSBに向いてると言われていますが、其の特性は一般に低域と高域が持ち上がった『フタコブ駱駝の背中』のような格好になっています。
CM-2000は、それに対して低域の持ち上がりが無い分、相対的に中高域が際だって聞こえてくるので、聴感上、通りが良く切れのある音になって聞こえるのでしょう。 
 
以上、”CM-2000を斬る!”と言っても大した分析は出来ていませんが、とりあえずf 特の概要が分かったので個人的にはスッキリしました。
決してCM-2000を貶める目的で今回記事を書いた訳ではありません。 このマイクを見いだしたOMには敬意を表したいと思います。 どう考えても1,000円以上の音はしますので。  
でも大魔王が値段をつけるとすると¥2,500....くらい。 おまけして¥3,000かなあ~ (辛口かしらん?) coldsweats01

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