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2011年1月22日 (土)

特性比較: DMS-05 vs DMS-06(HAYAアンプ)

両マイクプリの音質の違いを特性面から調査してみました。
 
■S/N比
DMS-05DのS/Nが良いことは既に分かっています。 使用しているOpアンプ(THAT1510/1512)の性能によるところが大きいのは明らかです。
昨年、キットを組み立てたあるOMから『100dB以上はとれている』というレポートを貰っていましたが、実は自分では調べていませんでした。
そこで今日、WeveGeneを使い実測してみました。 下図は、1kHzのシングルトーンを入れたときのDMS-05Dの出力波形です。

 

Dms05d_sn100db_3

ズバリ! 100dBはとれています。残念ながらこれ以上入力信号を上げるとパソコン側からの歪成分が顕著になってくるため、これが測定限界でした。 使用しているアプリ(WaveGene)とサウンドインターフェイスの限界が100dBともいえますが、そのレベルまでS/Nがあるということが実証されました。 
DMS-06(HAYAアンプ)で測定した結果が下チャートです。

Dms06_sn65db_2

概ね65dBは取れています。 DMS-05Dに比べると見劣りしますが無線用途としては十分実用可能な数値です。
 
■歪み
音質に影響を与える高調波(倍音)の様子を調べてみました。
コンデンサマイクを使用したときの音声のピークレベルと同等の信号(シングルトーン)を両マイクアンプに入れ、その出力を観察してみました。 DMS-05Dでの様子は下記の通り。

Dms05d_hd_m60db_in_1khz

歪成分が見えません。 非常に綺麗に増幅されているのが分かります。 やはりDMS-05Dはピュアな増幅器です。
次に同じレベルの信号をDMS-06に入れてみました。

12au7_input_65db_2

2次、3次高調波がハッキリと見えます(1kHz上のご本尊に対して-50dB程度)。 これは、真空管(12AU7)のステージで発生している歪成分です。

入力レベルを下げるとこの高調波が消えることは確認しています。一方、これよりも大きな信号を入れると急激に歪が増大します。たとえば、更に15dB大きな信号を入れると出力はこんな感じです。

12au7_input_50db


ひえーーーーーー!
ダイナミックマイクの場合はそもそもマイク自体のゲインが小さいので、このようなことにはなりませんが、コンデンサマイクの場合は丁度、2次、3次歪が出始める境界で動作することになるので、それが音質面で功を奏していたようです。
 
■位相ずれ
マイクアンプの入力と出力をそれぞれデジタルオシロに入れ、位相差を測って見ました。
今度はDMS-06から測定してみました。 最初の写真は100Hzのときの位相差。赤色が入力、黄色が出力です。

100hz

何と、入力信号よりも約18°進んでいます。 電源インピーダンスの関係からかしらん?
次が1kHzのときの位相差。 

1khz

殆ど位相ずれがありません。 次に10kHzのときのチャート。

10khz

今度は、入力信号よりも20°くらい遅れています。 ま、これは想定していた通りです。
 
次にDMS-05D。 100Hzのときのチャート。

Dms05d_100hz

ピッタリ合っています。つまり入力、出力の位相差がありません。 結果を先に言うと可聴周波数帯域での位相ずれがありませんでした。因みに10kHzのときのチャートが下記の通りです。

Dms05d_10khz

ふむ。 さすがDMS-05D。 "The Pure" Microphone Pre-Amprefireの称号を与えたいくらいの素晴らしい特性です。
 
■で、どっちが良い?
上記結果から明らかな通り、特性面では圧倒的にDMS-05Dが勝っています。 音質もすっきり、クッキリ系。まさしくリアリティを追い求めるならDMS-05Dは素晴らしいマイクプリだと思います。 でも、DMS-06のような倍音たっぷりの質感は醸し出せません。
 
人に喩えると、超優等生だがクールなDMS-05D。 
不良だけど人間的魅力のあるDMS-06って感じかな。 HiFi Audio in SSBを目指すためにあえて特性の悪い真空管を使う。 ...こりゃあ、パラドックスだ。
 
CQ誌にHAYAアンプを紹介した手前、当面はHAYAアンプ(DMS-06)で無線に出ようと思っています。 聞こえていましたらレポートをお願いします!

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