超三結アンプ 『球ちゃんVII』
オーディオ用途として開発された14GW8は、ヒーター電圧が14Vと中途半端なため、その音質の割には人気が無く、今でも安く手に入ります。
よく6BM8と比較されますが、6BM8は本来、TVの水平出力用管のドライバ。 オーディオ用途に作られた14GW8とは格が違う、というのが多くのオーディオファンの意見が一致するところです。
さて、その14GW8を超三結で聞くとどうなるのか。 以前から興味がありました。
ケースの穴開けなどが面倒なので『安いキット品は無いか』とサーチをかけていたところ、手頃なものがあったので先日入手したのでありました。
その名も『球ちゃんVII(セブン)』。 八ヶ岳クラブから購入しました(因みにこのクラブ、これまでに色々な真空管アンプのキットを出しています)。
下の写真は、回路の主要部分を平ラグに組んだ様子です。 左側がアンプ部で、右側が電源部です。 超三結アンプは、回路が非常にシンプルなので、たったこれだけで動作します。
ケースに入れ組立てた様子が次の写真です。
で、いよいよ火入れ、音出し。 まず、VI変換部の2SK30のソースにつながっているVRを可変し、14GW8の5極管部のカソード電圧を調整。 オリジナルの回路定数では上手くゆかなかったので、マニュアルに基づき数値を可変し、何とか管理電圧に追い込むことができました。 その他各部の電圧もチェックし、問題なかったのでいよいよ音出しをすることに。 (うふっ
結線に間違いはなかったみたい)

と、その前にリファレンスのため、日頃聞いているTU-873LEの音を記憶をする。6SN7 + WE 300B
を使ったアンプです。 ふむふむ、この音、この音。 次にいよいよ球ちゃんVIIにつなぎ替える。
おおっ
以下がその感想です。

①音の広がり、奥行きが素晴らしい
②艶っぽさがある
音の傾向は両者で異なりますが、価格的には4倍もするTU-873LEと甲乙付け難い鳴りっぷりです。 『超三結 球ちゃんVII』、恐るべし。 何せ球ちゃんは片チャンネル、14GW8 1本で鳴らしているんですからね。
自分の理解として、超三結アンプの持ち味は、
①5極管が3極管以下のrpで動作するので、ダンピングが良い。
②カップリングコンデンサが信号経路に一切使われていないので音が濁らない。自然で素直な音がする。
にあると思っています。
いや~、噂通り『超三結』はFBでした。 真空管の持ち味を全て引き出しているような鳴り方がします。 エージングが進むともっといい音になるかと思うと何だか嬉しくなってきます。
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