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2014年8月12日 (火)

ハムフェア2014企画品 低電圧駆動真空管式マイクアンプキット DMS-07GT

7/27付けのBlogで既に販売予定のキット品についてご紹介していますが、更に詳しい製品情報を配信します。 先ごろマニュアルが完成しましたので、その一部を抜粋してご紹介します。 第三弾は、DMS-07GTです。

Dms07gt_1

1.はじめに

Dms07t_1

 「タマでできないか?」の一言から音創り研究会での低電圧駆動真空管式マイクプリアンプの開発がスタートしたのは、2010年秋でした。 そして翌年のハムフェア2011で「DMS-07T」を発表しました。 「DMS-07T」は、双三極管6BQ7Aを2本用いて、2段増幅+カソードフォロアという構成で、純粋に真空管のみで動作するマイクプリアンプキットでした。 低電圧駆動(B電源+13.8V)による製作時の安全性、シンプルな回路構成(カソード接地増幅)による作り易さ、電子回路の理解のしやすさなどが特長でした。 低電圧駆動であっても50dB程度のゲインを達成し、十分なS/N比を確保していたことや真空管独特の音に対して、高い評価を頂きました。 
 
 更に翌年のハムフェア2012では、三極管と五極管の複合管PCL-86を1本用いた「DMS-08S」を発表しました。 ユニークな超三結回路により動作させることで、クリアーな音の響きを実現し、DMS-07T同様、低電圧駆動の真空管によるマイクプリアンプの可能性を広げました。

Dms08s_1

 今回発表させていただくDMS-07GTは、DMS-07Tをベースとした回路にGT管6SN7GTBを1本用いた低電圧駆動のマイクプリアンプです。 

6sn7gtbtungsol_4

キット化に際しては、音創り研究会メンバーによる事前のバリデーションテストをおこないました。 マイクプリアンプ開発における課題は、まず、S/N比とゲインです。バリデーションではS/N比に優れていることが確認できましたが、ゲインについては、40dB程度という結果でした。 コンデンサーマイクならば40dB程度でも問題はないと思いますが、ダイナミックマイクの場合、ゲイン不足となる可能性があります。 メンバー間で議論を重ねましたが、最終的には、回路構成・デバイスは変更せず優れたS/N比を生かす方向で開発を進めました。 尚、感度の低いマイクを使用した際など、ゲインが不足する場合には、ゲインをアップするための方法についても検討を行いました(別掲)。  
 
DMS-07GTは、外装にもこだわりました。 贅沢なアルミダイキャストケースを採用し、ケース上部には取っ手を取り付けることで、高級感を出しています。 

Dms07gt_case

 勿論、使用している電子部品、内装部品にも吟味したハイグレードなものを使用しています。 これらにより、マイクプリアンプ本来の機能のみならず、シャックのアクセサリーとしても楽しめるマイクアンプになったと自負しています。 FBなHAM LIFEのアクセントとしても本機を可愛がっていただければ幸いです。
 

2.DMS-07GTの特長
 ①DC13.8Vで動作する低電圧駆動式の真空管マイクプリアンプです。真空管を使用しますが内部回路は低電圧で動作する為、安全に製作、使用することができます。 
   増幅部にはGT管の6SN7GTBを採用しています。出力部は、2SK170BLをソースフォロアとして使い出力を得ています。 
 ②増幅部は双三極管によるカソード接地ゼロバイアス2段増幅とし、出力部のインピーダンス変換は、上述したFETによるソースフォロア回路でおこなっています。
 ③見た目も大切なので、外観のデザインにもこだわりました。GT管の強い存在感を受け止め、且つ全体的に調和を取ることなどを狙い、ケース上部に取っ手を付けました。
   ボリュームのツマミもアルミ製の大型のものを採用しました。また実装される部品にもこだわりました(後述)。
 ④ケースには、アルミダイキャストケースを採用しました。プロ用の加工機械を使い精度よく穴あけ加工されているので、製作が楽です。
 ⑤ファンタム電源は、内蔵していません。コンデンサーマイクを使用する場合は、別途ファンタムタ電源が必要です。

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9.あとがき
 当初DMS-07GTは、GT管2本を用いたDMS-07TのGT管版として開発をスタートさせました。2012年2月号のCQ誌に当研究会メンバーの作品が掲載されましたが、GT管を用いたマイクプリアンプに対する反響は非常に大きなものがありました。 今回発表するDMS-07GTは、外装、内装の部品の高級化を進め、作る悦びと、使う悦び、見る悦びを具現化すべく開発されました。 

  ところで、趣味の世界では自分の気に入った部品を選んでゆくとコストは青天井になってしまいます。実は当キットも、いざ気がついてみると、キット化して頒布するには現実的でないコストになっていました。一番コストの掛かるのは真空管です。昨今の真空管アンプブームにより、以前では考えられないほど値段が高くなっています。 そこで当初考えていたGT管2本の使用を諦め、1本での開発に切り替えました。真空管1本だとケースも小さくなります。ケースは、真空管の次にコストの掛かる部材ですのでコストダウンできそうです。 

 中身、見た目の品位を落とすことなく、どうやってコストダウンしてゆくか、部材の調達ルートをどうするかなど、本業と趣味での作業とが交錯するような時期もありました。 開発時の紆余曲折は、「はじめに」の項目に少し書かせて頂きましたが、結果、音創り研究会のメンバーの協力もあり、DMS-07GTを何とか形にすることができました。 このマイクアンプを末永く愛用して頂けることを願い、あとがきにとさせて頂きます。

************ もうちょっと情報 ***********
*今回ご用意するケースは、白と黒の二種類ですが、スプレー塗料などを使って別の色に変えたり、別の形状の真空管に換装することで、アンプのイメージをガラリと変えることができます。

Dms07gt_2

上の写真は、JA1BBPの個人的趣味で選んだ赤いケース(市販品)を使い、タマネギ型の6SN7 (MING DA製)に換装したものです。 このアンプが机の上に置かれているだけで、部屋の雰囲気が随分と変わりますよ。heart01

*DMS-07GTは、真空管独特の丸みを帯びた音と、ファットな音質(音が太い)が特徴です。これは、半導体アンプでは真似のできない音です。 特にコンデンサマイクと組み合わせて使うと、コンデンサマイク特有の中高域が伸びた繊細な音に、太さが加わるので、『これがコンデンサマイクの音?』というくらいFBな音になります。

;***********************お知らせ********************************
 *ハムフェアでは、オープン直後の混乱を避けるため、キット品の販売については2012年度と同様に整理券をお配りします。 8/23(土)10:00から音創り研究会のブース(C-018)にて整理券をお配りします。 

整理券をお持ちの方には、お手数でも11:00に再度、ブースにお越しいただき、希望者多数の場合には、その場で抽選を行い当選者にキット品をお買い上げいただきます。(整理券は『引換券』ではありません。抽選の権利券とお考えください) 


以上、予めご了承ください。 JA1BBP 早坂

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